早いもので、もう9月だ。
そう言えば、敬老の日って、いつからか
日にちが変わったよな?と、フッと思い、
気になったので調べてみたところ、
2002年までは毎年9月15日を敬老の
日としていたがハッピーマンデー制度が
導入されたことから、2003年から
9月の第3月曜日が敬老の日となった
そうだ。敬老の日は、「多年にわたり
社会につくしてきた老人を敬愛し、
長寿を祝う」ことを目的としている日
なのだそうだ。
見ず知らずの老人をいきなり愛しむのは
いささか、はばかれるが、まぁ、周りの
年長者に対して感謝の気持ちを持つという
ように理解するのであれば、まさに
素晴らしき「日本のこころ」なのだろう。
そうなると、いつものように、
「めんどくさいおぢさん」は疑問に思う。
いったい、いつからが老人なのであろうか。
60歳の還暦からか?
そういえば、昔話の桃太郎に出てくる
「おじいさん」と「おばあさん」は
人生50年と言われていた時代の話なので
実年齢的には40代ぐらいだったらしく、
川から流れてきた桃を食べてハッスルして
生まれたのが桃太郎という話を
聞いたことがある。
そう考えると、もしかしたら、私みたいな
おぢさんも、すでに老人の部類に入っている
のかもしれない。そう考え調べてみたところ
サントリーウェルネスが2021年12月に
日本人の年齢に対する価値観についての
調査を20~79歳の男女一万人を超える
調査を行った結果、
「おじさん、おばさん」が49.0歳、
「シニア」が61.6歳
「おじいさん、おばあさん」が
69.0歳、
「お年寄り」が73.1歳
という結果が出たそうだ。
チョット待て。「老人は何歳からか」と
調べたいのに、「シニア」とか、
「おじいさん、おばあさん」とか
「お年寄り」とか。年配の方を
細分化された情報が出てきたとて、
「老人って一体いくつなんだよ!」と
イー!となってしまう。
しかも、この情報だと、現在47歳の
おぢさんは実は、まだ「おじさん」では
ないということになる。
さらに調べたところ、NHK放送文化
研究所の視聴者からの疑問で同じような
質問があった。その解説によると、
老人ホームへの入所などの対象が
65歳以上の者としているほか、
老齢基礎年金の支給は65歳と
なっており、放送でも以前は65歳を
「老人」という語を用いる場合の一つの
目安にしていたそうだ。
なるほど。わかりやすい。
ということは、敬老の日は
65歳以上の方に敬意をはらう日
ことなんだなぁ。とスッキリした反面、
その後に続く解説に少しモヤっとする。
『しかし、高齢化社会が進み平均寿命も
グーンとのびた今の時代に、この年齢以上
の人たちを一概に「老人」「お年寄り」と
するには無理があるようです。
65歳以上でも、今や第一線で働いている
人たちが増えていますし、たとえ働いて
いなくても「老人」や「お年寄り」と
言われることを心外に思ったり不快感を
抱いたりする人が大勢います。このため、
「老人」「老女」「おじいさん」「おばあさん」
などという言葉は使い方に注意しています。
例えば、「還暦を迎えた(過ぎた)老人たち」
というような場合には、「還暦を迎えた
(過ぎた)人(方)たち」などと
言いかえられます。』 とのこと。
は?
このようなシッカリとした
エビデンスがあるにも関わらず、
そのような事実を受け入れられない
方々のために、回りくどい表現となり、
私の疑問は中々解決できなかったのか?
事実は事実だろ?と少しイラッとする。
いちいち、こういうことでクレームを
つけてくる方々にはぜひ、老人では
ないので年金は要らないと辞退して
欲しいものである。
ちなみに敬老の日が9月の第3月曜日に
なったことで、本日9月15日は老人の日
となったそうだ。理由は日付を変更する
ことへの反対の声が上ったためだそうで
新たに老人福祉法によって定められたそうだ。
老人の日は老人福祉への理解や関心を高める
ことと社会を生きる人々が協力して助けあい、
老人が自ら生活の向上を務めることを目的と
されているとのこと。
また、9月15日から21日までの1週間は
「老人週間」だそうで、毎年、内閣府には
キャンペーンのページがあり、目標とする
取組などが紹介されているらしい。
もはや私のような学の無い人間には、
さっぱりわからん。
しょせん、世の中は激しく主張したものが
強いということなのだろうか。
そういえば、若いころは、いつからが
おじさんで、いつまでがお兄さん?
みたいな論争もあったが、
まぁ、結婚したらおじさんじゃね?
なんて漠然と思っていた。
例えば、他所の子に、他所ん家のパパが
「お兄さん」なんて言っていたら、
「こいつヤベー奴だ。」と他の親御さんから
後ろ指を指されかねない。
多様性が叫ばれている昨今、表現の使い方に
注意を図るのは理解できる。
今の時代、どこからどこまでっていう
線引き自体がむずかしいのかもしれない。
だが、多様性を叫ぶのであれば、
反対意見があることも認めなければならない。
そんな混沌とした素晴らしい社会を
生き抜くためにも、亀仙人のような
ユーモアをもった老人に私はなりたい。
(2022.09.02:コラム/上野龍一)
【 上野龍一 】
~プロフィール~
1975年4月28日生まれ
新潟県新潟市出身
「有限会社看板の上野」代表
経営者として人生経験を積む傍ら心理学、コーチング、エゴグラム心理分析などを研究。
自らを実験台に実績を繰り返して企業や学生への講師やコーチング、セミナーなどを開催する「可能性創造研究所」を設立。
また、地域イベントの企画、運営をするユニット「ニイガタ工務店」としても活動中。
「働くということは社会に貢献すること」を信条とし、様々な地域活動や企画運営を行っている。