第28話:どうやらおぢさんは今年、年男だったらしい。

どうやら、年男らしい。私。
「これは、今年こそ飛躍の年に
せにゃならんなー」と思ったのだが、
あれ?ちょっと待て。はたして年男とは
そのような意味で合っているのか?と。
そもそも12年の周期で年男になる訳で、
そう考えると、「年男だが厄年」という
年もある訳で。12年に一度という、
ある意味区切りということもあり、
年男には「リスタートで飛躍の年!」
のようなイメージを勝手に描いていた
訳なのだが、別にそれだけであれば

年男関係無くね?
思い立ったが吉日なんじゃね?

と、今回4回目の年男となるおぢさんは
思う訳である。年男について様々な文献を
あさってみると、色々と説明はあるものの、
要約すると、結局は12年に一度の当たり年
なので、縁起が良いとも、厄年と重なる年が
あるから、あまりよろしくないとも言われている。
これは、ますます「どっちやねん!」と
突っ込まずにはいられない。確かに、年男は
12年に一度なので、社会的な地位、役割など、
色々なライフステージも変化していくのであろう。
そういう意味では、困難にぶつかることの多い
注意すべき年かもしれないと無理やり納得を
しようとはしてみたものの、「そんなん言うたら、
別に10年周期も同じだし、ますます年男
関係無くね?」と私の内なる「めんどくさおぢさん」
に論破されてしまう。とはいうても、年男は、
節分の神事で鬼を追い払う、豆まき担当であったり、
年始を祝う歳旦祭(さいたんさい)の初太鼓を
鳴らす人は年男から選ぶという神社もあるようだ。
つまり、重要な神事で、他の人より年男は、
他の十二支より多く年神様の力をもらえる年となる。
ゆえに縁起のよい当たり年とされているのであろう。
当たり年なので、何か不吉なことも起こりやすい
という人もいるとのことで、まさに、年男とは
ハイリスク、ハイリターンの年なのだ。

しかしながら、こっちとらビビりのおぢさん。
多少のリスク、リターンは好むものの、
ハイリスク、ハイリターンとなると好まない。
二の足を踏む。心が落ち着かない。まるで、
ジョジョの奇妙な冒険、第四部に出てくる
吉良吉影のように、できることならば、
静かに暮らしたいと願う小心者のおぢさんなのだ。
たしかに、人生にハリを与える「面白さ」
というものはイレギュラーから生まれる。
想定されたものよりも想定外のことが起きることで
人生の豊かさというものは形成されていくのであろう。
ただ。私の求める「想定外」というものは、
あくまで「対応可能な多少の想定外」なものなのだ。
まぁ、私の人生、「対応可能な多少の想定外」と
いっても、リミットギリギリの想定外ばかりで、
「もう、こうなったら楽しむしかないやん」と
半ば諦めに近い、腹のくくり方をする場合が多いが、
対応可能なことは確かだ。しかし、ハイリスク、
ハイリターンとなると、小心者のおぢさんイメージ
では、対応不可能なイメージとなる。
例えるならば、ドラゴンボールの孫悟空が
ナメック星に向うときに、時には、やりすぎで、
危うく死の淵をさまようこともあるが、重力の
重さを少しずつ上げながら修業に励むことで、
いつしか限界を超え、スーパーサイヤ人になっていた
というのが理想であり、いきなり死の淵をさまよう
のは、まっぴらごめんだ。ということだ。

まぁ、なんだかんだ、駄文を書きなぐってきたが、
うさぎ年の今年、うさぎのイメージから、
大きくジャンプ、飛躍するというイメージでもあるし、
やる気をアピールする絶好の機会であることは確かだ。
年男の恩恵を受けるためにも、今年の抱負というものを
掲げるのは大切であろう。

昨年はやりたいことをとことんやった年であり、
まさに色々なことにチャレンジした年であった。
今年はその色々なチャレンジしたものを一つずつ
精査し、次のステップへと進む年とする、言わば
広げた風呂敷をたたむ作業をする年にしようかなー
と考えていたが、先日友人と、そのような会話を
していた際に「いや、あなたは結局、やりたいことが
次々と出てくるから無理だよ。」と言われてしまい、
たしかに、今年もやりたいことをやりながら
突っ走るのかなぁと納得しつつ、そうなると、
年男のおぢさんにとって、今年の抱負というか
スローガンはプロレスラー中邑真輔選手の言葉を
借りると、「過去と戦って何が悪い。昔を超えようと
して何が悪い。未来は俺が作る。生きたいように生きる。
なりたい自分になる。それがプロレスラーだろ。以上!」
という言葉が思い浮かんだのだが、いやいや、あなた、
そんなん毎年ですやん!と終始、頭の中でリトルおぢさんが
ツッコミをループする訳である。

まぁ、結局、何が言いたかったかというと、
うさぎは寂しいと死んでしまうという諸説があるので
うさぎ年のおぢさんが孤独死をしないように、
今年も程良い距離でタワタワして行きたいと思うとともに、
皆様にもご配慮いただきながら、何かしら私のようなおじさん
のことを気にかけていただけると幸いである。

(2023.01.18:コラム/上野龍一)


【 上野龍一 】
~プロフィール~

1975年4月28日生まれ
新潟県新潟市出身
「有限会社看板の上野」代表

経営者として人生経験を積む傍ら心理学、コーチング、エゴグラム心理分析などを研究。
自らを実験台に実績を繰り返して企業や学生への講師やコーチング、セミナーなどを開催する「可能性創造研究所」を設立。

また、地域イベントの企画、運営をするユニット「ニイガタ工務店」としても活動中。

「働くということは社会に貢献すること」を信条とし、様々な地域活動や企画運営を行っている。